肺がんはどんな初期症状が現れる?肺がんの症状、早期発見のための検査

日本人のがんの中で死亡数が最も多い肺がん。その理由のひとつは、症状などからの早期発見が難しいことにあります。近年では非喫煙者や女性の患者さんも増えてきています。今回は、肺がんで現れる症状や早期発見のための検査などについて解説します。

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肺がんに特有の初期症状はある?

肺がんの主な症状として、咳(せき)や痰(たん)、血痰(血が混じっている痰)、息苦しさ、胸の痛みなどが挙げられますが、これらは風邪や肺炎、気管支炎などの肺がん以外の呼吸器の病気でも現れる症状です。

肺がんの初期症状として特有の症状はなく、進行した場合でもほとんど症状が現れないこともあるため、症状から肺がんを早期発見するのは難しいといわれています。

肺がんの主な症状

  • 咳、痰
  • 痰に血が混じる
  • 息苦しさ
  • 胸の痛み
  • 動悸
  • 発熱

肺がんを早期発見するための検診・検査

肺がんは特有の初期症状がないことから、早期発見のためには定期的にがん検診を受けることがとても大切です。国の指針にもとづいて実施される肺がん検診は40歳以上の人を対象としており、自覚症状や喫煙歴、妊娠の可能性の有無などを確認する問診を行った上、胸部レントゲン(X線)検査を実施します。

50歳以上で、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人は特に肺がんのリスクが高いとされ、胸部X線検査に加えて喀痰(かくたん)細胞診も行います。肺がんの場合、がん細胞が痰の中にはがれ落ちることがあるため、痰を採取して顕微鏡でがん細胞の有無を調べます。

市区町村が実施するがん検診には検診費用の補助があるため、一部の自己負担金で検診を受けられることがほとんどです。名古屋市ではワンコイン500円の自己負担金で肺がん検診を実施しており。

肺がん検診で「要精密検査(がんの疑いあり)」と判定された場合、胸部CT検査などのより精度の高い画像検査を行います。胸部CT検査は、肺がんの有無を調べる画像診断法として現時点でもっとも有力な方法とされています。

胸部CT検査ならさらに小さな肺がんも見つけることができるため、人間ドックのオプションとして選択されることも少なくありません。当クリニックの人間ドックには、被ばく量を少なく抑えながら撮影する低線量胸部マルチスライスCTをメニューに組み込んだ人間ドックのプランがございます。また、オプションとして画像検査の補助的な役割を担う腫瘍マーカー検査を追加いただくことも可能です。

50歳以上で喫煙歴が長いなど、肺がんのリスクが気になる方は、一度胸部CT検査を受けてみるのがおすすめです。

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